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代表的な病気の解説

   

動脈硬化

動脈とは?

動脈は、心臓から送り出される血液を、全身の臓器や組織に供給するパイプの役目をしている血管です。

動脈血には、酸素や栄養素が豊富に含まれていて、

臓器や組織は、この酸素と栄養素をエネルギー源として生きているのです。

動脈の壁は、平滑筋という筋肉や結合組織などの丈夫な支持組織でできています。

このような構成になっている動脈は、弾力性に富み、高い血圧にも耐えられるようになっていて、

簡単には詰まったり、破れたりはしません。

しかし、いろいろな原因によって、この動脈がもろくなったり、

動脈の内くうが狭くなったり詰まったするといった病的な変化がおこることがあります。

動脈硬化とは?

日本人の死亡原因の一位はガンなどの悪性腫瘍、

2位は心疾患,3位は脳血管疾患という順序になっています。

このうちの心疾患と脳血管疾患による脂肪の大部分は動脈硬化が基盤となっておこったものです。

動脈硬化に起因する年間死亡者は約350,000

死亡原因の1位は悪性腫瘍ですが,これは全身に発生した悪性腫瘍を集計したものです。

これに対し、心疾患と脳血管疾患は別々に集計されているために2位と3位ですが、

この二疾患と他の部位の動脈硬化が基盤となった循環器の病気で死亡した人を集計すると、

その合計は悪性腫瘍の1.8倍となります。

60歳代に限ってみると悪性腫瘍の約4倍となります。

しかし、動脈硬化は自覚症状がない為に、自覚している人が少ないのが現状です。

患者数も、潜在的におりほとんどは受診していないので、把握出来ないのが状況です。

 

動脈硬化とは、文字の通り『動脈』が『硬く』『変化』する病気です。

動脈は、体のすみずみまで栄養素を運び、

細胞や臓器が生命活動を維持していくための、重要な役割を果たしています。

この動脈は、弾力性に富んでいますが、年をとるとともに血管も老化します。

老化していく中で、弾力性が失われて硬くなるなど、血管の流れが悪くなる状態を動脈硬化といいます。

動脈硬化は自覚症状がないまま進行し、心臓病や脳血管障害などの病気を引き起こす要因にもなります。

 

「ヒトは血管とともに老いる」と言われています。

身体のすみずみまで栄養を行き届かせている動脈が老いて、

以下のように組織や臓器全体に血行障害を起こす病気を総称して動脈硬化性疾患と言います。

○動脈硬化の危険因子のため弾力性が失われて硬くなる

○内部にさまざまな物質が沈着して血管の通り道が狭くなる(狭窄

○内部にさまざまな物質が沈着して血管の通り道が詰る(閉塞

○動脈壁が部分的に「こぶ」のように拡張(動脈瘤)する

○動脈全体が拡張する(拡張症

○内膜に亀裂が入り中膜が裂ける(解離

○内膜に亀裂が入り破裂(出血)する

 

生理的動脈硬化

動脈硬化がおこるのは、おこりやすい体質も関係しますが、

動脈の老化が一つの大きな要因になると考えられています。

老化とはいっても、高齢になってからおこり始めるわけではなく、若い頃から始まっています。

 

最近では食生活が原因で、実年齢は10代や20代でも、

40代または60代の血管になっている人が急増しているのが問題になっています。

 

動脈硬化の種類

動脈硬化は、発生する場所などから次の3タイプに分けられています。

粥状(じゃくじょう)動脈硬化      細動脈硬化            中膜硬化

   内膜が厚くなる       全体がもろくなり破れやすくなる       内膜がもろくなる

粥状(じゃくじょう)動脈硬化=アテローム動脈硬化

高脂血症で起こる「動脈硬化」のことです。

コレステロールなどが血管の中に、お粥のようにたまることで、

アテロームというこぶ状のものを作り、血管内が細くなり硬化を招きます。

胸部大動脈や冠動脈などの、大型中型の動脈に見られ、

虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)や脳血管疾患(脳内出血・脳梗塞)

を引き起こす要因となります。

大動脈、脳動脈など太くて重要なはたらきをする動脈ほど起こりやすいのです。

細動脈硬化・小動脈硬化

脳や腎臓の動脈に見られます。

高血圧との関係が強いのです。

脳や腎臓内の小さく細かい動脈で硬化が起こります。

腎臓で起こる腎梗塞や足に起きる動脈閉梗塞(閉塞性動脈硬化症)がこれにあたります。

とくに高血圧症との関係が深いとみられています。

 

中膜硬化

糖尿病患者に見られる動脈硬化です。

動脈の構造は、外側から外膜→外弾性板→中膜→中弾性板→内膜→内皮細胞

の順番で形成されています。

中膜硬化とは、動脈が石灰化するもので、中型・小型動脈に発生します。

動脈硬化の原因

加齢現象と考えられていた動脈硬化ですが、最近動脈硬化の危険因子が分かってきました。

高血圧・高脂血症・タバコ3大危険因子です。

 

しかし、その進行状態は、

乱れた食生活低栄養運動不足喫煙飲酒ストレス、慢性疲労、

肥満糖尿病、高尿酸血症(痛風)、家族歴、男性更年期、重労働

などは動脈硬化の危険因子です。生活習慣に大きく影響されます。

 

危険因子が2つ以上当てはまる方はご注意ください。

動脈硬化予備軍です。

こうした原因が重なるほど、動脈硬化になるリスクが高くなります。

 

危険因子が存在すると・・・

○動脈壁が傷つき、血液中の脂肪などの成分が動脈壁にしみ込みやすくなる。

○動脈壁にしみ込む血液中の成分が増えるといった直接的な条件が加わる。

○他に,側面から支援する条件も加わって動脈硬化が発生,進行します。

○血栓ができやすくなったり,細い動脈が痙攣収縮しやすくなったりして,

  脳卒中や挙血性心疾患などの循環器病がおこります。

 

特に、食後血糖値180mg/dl以上の人は

大血管の動脈硬化の最大のリスク要因として問題視されています。

死因になる脳梗塞の半数、心筋梗塞の1/3の患者に糖尿病があります。

 

欧米では、高脂血症によるものが多いのです。

日本では、高血圧によるものが多いのです。

しかし、欧米化の食生活によって、高脂血症によるものも増えているのが現状です。

動脈硬化の症状

初期には自覚症状はありません。

進行すると、物忘れ、めまい、耳鳴り、動悸、息切れなどが現れます。

脳や心臓、腎臓など血管が集中している部分におこりやすく、

狭心症や心筋梗塞、脳卒中などにつながります。

動脈硬化の合併症

動脈硬化の注意すべき合併症は、命にかかわる重大な病気が多いのです。

動脈硬化はその起こる場所によって、いろいろな病気を招きます。

動脈硬化が関係している主な病気は次のとおりです。

1,脳(脳梗塞、脳出血、一過性脳虚血発作、脳血管性痴呆)

2,眼(眼底出血)

3,心臓(狭心症、心筋梗塞

4,腎臓(腎硬化症、腎性高血圧)

5,大動脈(大動脈瘤、解離性動脈瘤、急性動脈閉塞症)

6,下肢(閉塞性動脈硬化症、壊疽)

などがあります。

その中でも、閉塞性動脈硬化症の患者数は、全国に約660〜760万人と推測されています。

しかし、実際に治療を受けている患者数は78,000人で、

潜在的に多くの患者がいると考えられています。

 

 

皆さん、ご自分の腕を観ると血管が見えると思いますが、それは動脈ではなくて静脈です。

動脈は奥にあり直接みることができません。

 

また動脈硬化には種類があり、それぞれの血管(動脈)の状態を検査する方法が違います。

ひとつの検査で全ての動脈(血管)の状態を知ることはできません。

目標とする血管(動脈)を調べる検査を行う必要があります。

健康診断で行う眼底検査は唯一動脈の状態を直接観る検査です。

おもに動脈硬化の程度と高血圧性変化の程度を調べます。

動脈硬化のセルフチェック

□食生活が不規則である。

□魚嫌いであまり食べない。

□野菜はあまり食べない。

□タバコを吸う。

□食事するときに塩分は気にしていない。

□肉類をよく食べる。

□間食をよくする。

□外食はよくする。

□足の先が冷たく感じることがある。

□顔や足かむくみやすい。

□睡眠不定など不規則な生活をすることが多い。

□ストレスがたまりやすいほうである。

□健康診断などで高血圧といわれたことかある。

□健康診断などでコレステロールか高いといわれたことがある。

8以上当てはまる人は、要注意です!

生活習慣、特に食生活を改善しましょう。

動脈の硬化度チェック

動脈硬化のサイン

動脈硬化の起こりやすい場所のベスト3は、

「心臓」と「脳」と「足」です。

動脈硬化の症状は、誰もが普段の生活の中で感じやすい症状なので

放置される可能性が高くなります。

2〜3日続くようであれば、すぐに、病院に駆け込むぐらいの神経質さが必要なのかもしれません。

《心臓の動脈硬化の可能性を示す症状》

明け方に、寝ていられないほど胸が苦しい

階段を昇り降りすると動悸がする

重い荷物を持って歩くと息苦しくなる

走り出した時に胸が苦しくなる

心臓の症状は、「胸が痛い」、「胸が苦しい」、「息ができない」と表現する場合が多いようです。

《脳の動脈硬化の可能性を示す症状》

手足がしびれる

手足に力が入らない

箸を「ポロッ」と落とす

突然、目が見えにくくなる

呂律がまわらなくなる

しゃべりづらくなる

めまい・頭痛が頻繁に起きる

なかなか物事が思い出せなくなる

右上半身・左下半身が動脈硬化の症状の出やすい部位といわれています。

《足の動脈硬化の可能性示す症状》

足が冷えるようになった

寝ていても足が痛い

少しの刺激で傷が出来る、化膿しやすい

歩いているとふくらはぎや太ももが痛い

痛くて足を引きずるようになった

ぶつけていないのに親指や小指が痛い

筋肉痛打撲と勘違いし、シップ薬を貼り続ける人が多いので注意が必要です。

中高年の男性は「足に動脈硬化ができるはずがない」と無知に考えている人がほとんどです。

動脈硬化の予防

食生活の改善で動脈硬化は防げる!

動脈硬化の危険因子にはさまざまな要素がありますが、

その多くは生活習慣を見直すことで予防できます。

動脈硬化の危険因子の多くは食生活とかかわっています。

食事のバランスなどには注意しましょう。

 

肥満

食生活の偏りによって引き起こされる肥満は、高脂血症や高血圧、糖尿病などの病気の原因となり、

それにより動脈硬化が促進されるといった悪循環の元となります。

糖質・脂質のとりすぎに気をつけましょう。

腹八分目にしましょう。

 

高血圧

高血圧は、年をとって血管が硬くなったり動脈硬化によって血管の内腔が狭いと、

強い圧力で血液を流さなければなりません。

これが高血圧で、この状態が長く続くと血管壁がもろくなり動脈硬化が起こる原因になるのです。

塩分のとりすぎは血圧を上昇させますので1日7g以内にしましょう

 

高脂血症

脂肪分を多く摂取すると、体内に蓄積できない分は血液中を漂うことになります。

コレステロールなどの脂肪分は、血管の壁に付着し、血管の弾力性を失わせて硬くしてしまいます。

また、付着したコレステロールが溜まると、

血管の中が細くなって血流が悪くなることから体に悪影響を及ぼします。

特に、四つ足の動物性脂肪のとりすぎに気をつけましょう。

 

適度な運動

運動不足な生活を送っていると、体内に老廃物が溜まって血液がドロドロになる恐れがあります。

ドロドロ血液もまた、血管壁に付着して血管を硬くします。

運動は、老廃物と同時に血液中のコレステロールなどの脂肪分も燃焼して、ダイエット効果も期待できます。

時間的に、毎日運動が出来ない場合もありますが、

なるべく週に数日は運動日を設けたいものです。

なお、運動をすると、発汗により水分が失われて血液の粘度が高くなり、

ドロドロ血液になってしまいますので、運動後は、欠かさず水分補給をしましょう。

また、HDLコレステロールを増やして動脈硬化を予防します。

 

ストレスを軽減

睡眠や休養をしっかりとりましょう。

現代社会では、ストレスを受ける機会がとても多いです。

精神的・肉体的ストレスは血圧を上昇させたり、偏食、嗜好品の多量摂取につながり、

しまいには肥満やそのほか動脈硬化の要因となる病気の原因となります。

私達の体は、ストレスを受けると赤血球が増加します。

その結果、血がドロドロして動脈硬化を早めます。

また、ストレスが溜まるとホルモンによって血管が収縮し、高血圧になります。

高血圧状態で血管が硬くなると、血管が破裂する恐れがありとても危険です。

 

ストレスは運動で発散すると・・・

ダイエットや血をキレイにする効果が見込めますので体にもココロにも優しいと言えます。

このほか、高血圧やアルコール、糖分の取りすぎも動脈硬化の原因になります。

 

禁煙

血管を収縮させて、動脈硬化を促進してしまいます。

タバコを吸うと、ニコチンが体内に吸収されます。

 

ニコチンが体内に吸収されると・・・

アドレナリンの量が増えて血小板が集まりやすくなり、血液の粘性が高くなります。

また、血液中の酸素が奪われるため、酸素を補給するために赤血球が増加することで粘性が増します。

粘性の増した血液は、血管壁に付着し、動脈硬化を早めます。

 

飲酒

アルコール類は高脂血症や糖尿病、肥満、痛風などの原因となります。

控えるよう心がけましょう。

(タイプA)の人は要注意

ストレスによって動脈硬化になりやすいのがタイプAとかA型人間と呼ばれるタイプ。

責任感が強く、几帳面で、何かしてないとイライラしてストレスがたまりやすいのが特徴です。

自分に合ったリラックス法をみつける事が大切です。

動脈硬化と栄養

ポリコサノール

蜜蝋から抽出。コレステロール値を10%下げる効果。

EPA

血液をサラサラにする。血管を拡張してくれます。

DHA

コレステロール値・中性脂肪を下げてくれます。

レッド・イースト・ライス(紅麹)

コレステロール値を下げる効果があります。

UCLAの臨床実験では、8週間で平均17%減少。

ビタミンE

過酸化脂質の生成を抑え、血管の損傷を防ぎます。血行を良くし血管を若々しく保ちます。

β−カロチン

血液中のコレステロールが悪玉化して動脈の内壁に沈着するのを防ぎます。

動脈硬化は、脳・心臓に起こると死の恐怖に直面する恐ろしい病気です。

しかし、生活習慣病なので生活の習慣を良くすることで予防ができます。

動脈硬化の予防はそんなに難しくないのです。

適度の運動を心がけること。お酒は控えめに。塩分も1日7g以下が良いですね。

そうした上で、食事に「青魚」を食べて下さい。

「EPA・DHA」を多く含んでいるイワシやサバがお勧めです。

一番のお勧めは「レッド・イースト・ライス(紅麹)」です。

サプリメントでないと摂取しにくいですが、強烈な効果が期待できます。

実際、コレステロールに悩んでいる人がサプリメントを飲んで、

総コレステロール値が250mg/dlから180mg/dlに下がりました。

1.5ヶ月分を3ヶ月かけて飲んでいましたが、素晴らしい結果が出ていると思います。

普通のサプリメントは内容を表記していますが、内容量までは記述していないのが多く、良品でないと効果がありません。

                                                  

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