子供の発熱には? 子どもの場合、まだ脳の視床下部にある体温調節中枢が未発達のため、 簡単に高熱を出す場合がありますが、 2−3日放っておけばたいてい治ります。 発熱の原因はさまざまですが、急な発熱の多くはウイルスや細菌による感染症です。 平常の体温(平熱)は脳が決めていますが、感染症のときはその設定が高温に切り替わります。 体温を上げたほうが、ウイルスや細菌の増殖が抑えられ、 白血球(ウイルスや細菌と闘う細胞)の働きが強くなるなど、 感染症と闘いやすくなるからです。 つまり、発熱は体の防御反応の一つであり、 感染症の子どもにとっては味方ともいえるものなのです。 また、感染症に伴う熱で、『後遺症が残ること』はありません。 髄膜炎や脳炎などの中枢神経感染症では、脳に後遺症を残す可能性がありますが、 その犯人はウイルスや細菌です。 高熱は単なる症状にすぎません。 高熱で脳が焼けたり溶けたりするわけではないのです。
発熱自体は怖いものではありません。 大切なのは、熱の高さよりも、子どもの全身状態です。 高熱だが活気があってご機嫌の場合より、 微熱だがグッタリして不機嫌な場合の方が重症です。 全身状態が良くない場合、早めの受診が必要になります。 熱の高い低いに一喜一憂せず、全身状態をしっかりみて、発熱と上手につきあってください。 子供の風邪よりもお母さんの発熱恐怖症の方が重症な場合が多いのです。 お母さんが焦って慌てたりして子供に不安を与えるのは禁物です! 心配ならば専門医の診察を受けるとよいでしょう。 いずれにしても、風邪やインフルエンザなどのウィルス感染症は免疫力を高めるといい結果が出ます。 早く感染症を治癒したければ、安静にして免疫力を高めるとよいでしょう。 |