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 男の自立 

  

現在では、共働きの夫婦が増えて、男の自立が必要になってきました。

そして、テレビをはじめ料理をする男性が増えて来ました。

自立している男性をみると、奥さんや家族に対しての大きな器と愛情を感じますね。

何から何まで奥さんが全部準備してあげないと何も出来ない・・・では通用しなくなって来ています。

特に、既にご結婚されている方はいいのですが、独身の男性は自立していないと結婚してもらえる可能性までもが・・・。

   

みなさんは、「男の自立とは何か」と質問されたら、どう答えますか?
ほとんどの場合、定年前だったら、「経済的な自立」、定年後「性別役割分担」という言葉を知ってからは、「家庭内での自立」と答えたでしょう。といっても内容は曖昧なものですが。

驚いたことに、「男の自立」をテーマにした研究報告書「男の自立とその条件をめぐる研究」が発行されているのです。考え方には学ぶ点が多くあります、今まで曖昧に考えてきたことを適確に指摘された感じがします。
   

従来型「男の自立」から、これからの「男の自立」へ

職業、家族、地域、個人、四つの生活領域について、従来型「男の自立」から、これからの「男の自立」へと次のように対比しています。

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従来型「男の自立」イメージ

これからの「男の自立」

職業

経済的自立

会社からの自立
肩書きからの自立
家族

生活的自立

*ジェンダー関係的自立
勢力関係→対等
情緒関係→共感
役割関係→参画
地域

住民的自立

市民的自立
友人・隣人・地域ネットワーク
個人

「個」の自立

関係的自立
自己決定性の確立

身勝手な「男性の自立」

「できるかぎり妻の生き方の自由を大切にする」ことを「男の生き方」として大切にするが、「トイレの掃除は全くしない」のが普通である。その際、「男は仕事、女は家庭」という性別役割分業には「そう思わない」と答える方が多数を占めるようになっているにもかかわらず、トイレ掃除をしない理由を「妻の仕事だから」と答えてしまう。
・・・
ここには、戦後の男たちの行動様式の基本が見えてくる。一言で表現すれば、身勝手な自由主義者たちともえよう。つまり、相手方の生き方に積極的に干渉したり、相手を強制したりすることは望まないが、だからこそ、相手の生き方の選択を支えあって生きるというようなあり方に無関心だという構造である。
   

「女性の自立」と「男性の自立」の違い

「女性の自立」という言葉が、封建的拘束からの解放、経済的に夫に養われている状態からの解放、男性に精神的に依存した状態からの解放を含んでいたことからも明らかなように、それまでに存在していた関係や人間関係を断ち切って、誰にも依存しない状況を自立と考える根深い傾向がある。
・・・
こうした男性市民的概念としての自立は、家長が、妻やその他の家族構成員による家事や生産労働を前提としていたのだが、そうした「自立」の概念においては、こうした「縁の下」の支えは意識的に黙殺されてきた。

   

経済的に自分で収入を得ていることだけでは自立といえない

このことが重要なのは、今回の調査でも「男の自立」という考え方そのものを否定的に考える回答がある程度存在したからである。
女性なら自立を言うのも考えられるが、男性にそういう質問は考えられないという発想には、経済的に自分で収入を得ている以上、すでに自立しているのは当たり前と考えていることを示している。

しかしいくら会社で立派な仕事をしているとしても、女性からすれば、自分の食事や選択もできない男性を自立しているとは考えないであろう。
   

自立のためには他者による支えが必要

家事もろくにできず、自分の身の回りの世話を人にやってもらわなければならない人間でも、強大な経済力や社会的な業績を残す人なら自立していると考えるのは、これまでの自立の概念が、「自立」のためには何らかの意味での他者による支えを必要としていても、実は、そのことを自立の条件としては前提と考えて自立の構成要素とは見ず、逆に黙殺していることを示している。
   

「女の自立」の支えをすることが「男の自立」の条件の一つとなる

では、これまでの男性の自立の問題点は何だったのだろうか。それは男性たちがパートナーである妻や女性たちの抱える自立の困難さにきわめて無責任だったということに求めなければならない。

妻に生活上の多くを背負っていながら、自分は当然のごとく自分の能力発揮に専念し、妻や家族を養っていくという責任感はあっても、女性たちが社会的な空間でもさまざまな形で自分らしさを確かめる活動をしたいという願いに無頓着であった。
・・・
しかし「縁の下」の支え合いを、男性自らが積極的に理解していくことこそ、自立の重要な条件だということになれば、はじめて、自立が単に公的空間での概念にとどまらずに、男も女もお互いの生き方を尊重して、自己決定の可能性を高めあう概念として、生活の全体のキーワードとなれのではないだろうか。
   

指摘されるまで気付かない

主張されているとおりだと思います。「縁の下」の支え合いが、男の自立の一つの条件となっていくのでしょう。しかしそれには時間がかかりそうです。
また、「男の自立」に関して、このような考え方があることは知られていないようです。何故なのでしょうか。
   

夫に聞く やってもいい家事

「夫に聞く やってもいい家事」という対象は共稼ぎ世帯なのですが、定年後の夫婦にも参考になると思いますので紹介しましょう。

調査結果は

順位

項目

票数

妻の要望ランク(票数)

1

窓ガラス掃除

142

3(238)

2

風呂掃除

138

1(295)

3

食材料の買出し

136

20(57)

4

布団干し

131

8(146)

5

洗濯物の取り込み

130

25(46)

6

ごみ出し

123

7(176)

7

照明器具の掃除

117

4(218)

8

掃除機かけ

110

13(112)

9

玄関掃除

110

35(19)

10

換気扇の掃除

104

2(249)

妻が頼みたいのは主に掃除

妻の側に夫に頼みたい仕事を尋ねるとベスト5を掃除関連が占めた。二十代・三十代で「子を風呂に入れる」「夕食作り」などが目立つが四十代・五十代では上位はほぼ掃除関連だ。
「重労働なので腰を痛めるから」
「高いところで上を向いての作業は肩がこる」
など体力的にきつくなってくることが一因らしい。
どちらの仕事かで対立が生まれやすいとされるトイレ仕事。男性は十三位とそれなりにやる気がみられるが、女性の要望は十六位と意外に下位だった。

とのコメントがついています。

確かに・・・窓掃除はしょっちゅうやりませんよね・・・。

最近では、今まで亭主関白で長年連れ添った夫婦が

老後準備として夫に家事を教えている夫婦も増えて来ましたね!

それぞれの家庭で話し合って協力し合う環境を作ってみましょう!  

                                                  

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