腸の働き ★腸の働き ○消化管の働き○ 消化管の働きには大きく分けて2つあります。 <消化・吸収機能> 食物を吸収しやすいように分解して,それを吸収したり消化液を分泌したりするはたらきです。 <運動機能> 食物やそれが分解されてできた栄養分,水分を運ぶはらたきです。
食物が小腸の下部に達するまでには3〜4時間を要し、 その後さらに2〜3時間をへて盲腸に入り、 口から食物が取り込まれてから約24時間後に,便となって肛門から排出されます。 ○小腸の働き○ 消化の大部分は小腸で行われ,多くの食物は加水分解されて吸収されます。 胃から送られた半消化物は,3つの消化液(膵液,腸液,胆汁)の作用を受けます。 これらは胃酸を中和します。 膵液はいくつかの管を通って小腸に入ります。 この液の酵素は,タンパク質,脂肪やデンプンをもっと単純な吸収しやすい成分にまで分解します。 腸液は,小腸から分泌されます。 腸液はたくさんの酵素を含んでおり,その機能は膵液によって始まった消化をさらにおし進めることです。 胆汁が消化に果たす役割は,脂肪と結合して,脂肪の吸収を助けることです。 胆汁は肝臓から分泌されて胆嚢にたくわえられますが,胃や小腸上部に脂肪が送られてくると,腸内に排出されます。 消化された食物は,小腸壁を輸送されます。ナトリウム,グルコース,多くのアミノ酸は能動輸送されます。 消化された食物は小腸壁を通って体に同化されますが, 小腸壁は栄養物質を選択的に吸収し,ほかの似たような物質は吸収しないようになっています。 胃や結腸も,水,塩類の一部,アルコール,薬物などを吸収できます。 ミネラル、アミノ酸、炭水化物などの水溶性物質は腸の静脈血管に送られ,肝臓へ輸送されます。 脂肪の多くは,小腸壁で再び合成されてリンパ系に入ります。 ○大腸の働き○ 主な働きは水分の吸収です。 消化管(食道,胃,小腸,大腸)のうちで水分が主に吸収されるのは,大腸の右側とされています。 したがって,右側結腸を吸水部結腸ということがあります。 また,大腸の左側は糞便を送る役目を持っているので,送便部結腸ということがあります。 もし,大腸で水分の吸収が妨げられるような障害が起こると,下痢があらわれます。 このような消化管は,食べたものを消化させ,,運搬し,栄養分を吸収し, さらに便として排出する,たいへん大事な役目をしているところです。 これらの働きは,中枢または自律神経の支配を受けているため, 神経の支配が正常であって消化管各部の連絡がうまくとれて,初めて完全に生理的な働きが行われるわけです。 |