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 薬湯 

  

香りが脳を刺激する「薬湯」をご存知ですか

 

植物を湯に入れてその成分を健康回復や美肌に生かすという方法です。

植物湯が体にいいとされる理由は「香りの効果」があります。

私たちは香りによって昔の事を思いだしたり、くつろいだり、食欲がわいたり、元気がでてきたりします。

香りが脳を刺激しているからです。

湯気とともに鼻から入った香りの成分が脳に伝わり、自律神経や内分泌系、免疫系などを刺激するのです。

 

(香り)→(鼻)→(脳)→(神経)→(ホルモン・免疫・自立神経など)

 

どこのどの部分を刺激するのかは、香りの成分によって違いがあり、

おだやかにさせてくれるものや集中力を高めてくれるものなどがあります。

「この香りは好きだな・・いい匂いだなァ・・・。」と気分が良くなってきたら、

実際に体が香りに反応している証拠です。

この香りの効果は森林浴やアロマテラピーによっても生かされています。

「植物湯」は、植物に含まれている精油が湯に溶けこんで入浴後の保温効果を高めます。

また、その植物によっては皮膚の炎症をおさえたり湿疹やあせもに効くものもあります。

お湯はぬるすぎず熱すぎず、40℃ぐらいです。

ぬるすぎると植物の成分がうまく溶け出しません。

また、熱過ぎると体に負担がかかりますし、長く入っていられないからです。

いい香りで気持ちいいなァ・・・と長湯しがちですが、15分くらいにしてくださいね。

何でも入れちゃえば植物湯?

植物湯って言っても、植物を風呂に入れちゃうだけだからとても簡単。

それにわざわざ山へ行く事もありません(笑)

お金を出して、フレッシュハーブ等を買いに行かなくても充分です(それはそれでステキだけど)。

その辺に生えてる草や花を利用して出来ちゃいます。

小さい頃、おばあちゃんが「みかん湯」や「菖蒲湯」、

冬至の「柚子湯」などやっている家庭もたくさんあると思います。

やっぱり、毎日手作り植物湯って訳にはいかないけど、たまにはイイものですよ。

エッセンシャルオイルだと手間もかからず、楽ちんだけど、

アロマセラピーと同じような効果が期待できる植物等もありますよ。

アレルギーに注意!

どんな植物でも天然植物湯になりますが全ての人の肌にあうとは限りません。

お肌に異常を感じたら、すぐに入浴を中止してください。

花粉症の人は杉などはえらい事になりますし、レモン湯などで肌が赤く痒くかぶれてしまう人もいます。

あと、成分が変化してしまうので 翌日の入浴や、沸かしなおしも厳禁です。

お風呂の中に直接入れなくても、

違う容器に入れてお風呂の湯気から充分に香りは楽しめ同じようにリラックス効果は得ることができます。

家庭での植物湯・・・さあ、漢方やハーブだと意気込まずに、身近にあるものでも植物湯になります。

「みかん湯」「菖蒲湯」「ゆず湯」などが代表的です。

植物は基本的にはなんでもいけるそうですが、

明らかに香りをかいで気分よくならないようなもの(にら・にんにく)は例外です。

いい香りを探してくださいね。

植物の利用法

植物は種類によって、葉や花、実だけを使ったり、全体を使ったりします。

「生のまま入れる方法」

生のまま使うのは、ゆずやれもんなどの果実。花。葉。などを布の袋にいれてお湯にいれる。

花はもったいないからやらなくていいと思いますが、

ちょっと細かく刻んで、布袋や、ガーゼ、パック等に入れるとより良い。

葉は細かく刻んだものをいれます。

布から種や実などがでないように、お子さんには充分注意してください。

ゆずなどの柑橘系は直接肌に汁がかかるとかぶれる方もいます。気をつけてくださいね。

「干して刻む方法」

葉や草などを日干しか、陰干しにして、5日〜10日乾かし細かく刻んで布袋や、ガーゼ、パック等に入れる。

みかんやりんごの皮もこの方法が良いらしいです。

生のものは日持ちがしないので干しておくと保存も少し効きますね。

 

「煮出す方法」

干した葉や茎を袋に入れて鍋で煮出します。その煮出した汁と、袋を両方お風呂に入れます。

葉や茎を利用する植物

イチジク

生の葉をそのまま刻むか、干した葉を使用します。神経痛やリウマチ、痔などに効きます。

うめ

若い葉をこまかく刻んで使います。抗菌作用があるので水虫などに効果があります。

大根

食べてもおいしいダイコンの葉は冷え症や神経痛に効きます。

葉を10日程、天日に干した後、お鍋に袋に入れた大根の葉をぐつぐつと煮出して、その汁を湯に入れて下さい。

さくら

乾燥させた葉でも、生のままの葉でも両方大丈夫。あせもの肌に効きます。

花粉症の人にはNGですが傷口を早くなおす効果が。生の葉を袋に入れて下さい。

アセモやただれ、湿疹など肌のトラブルに効きます。生の葉を袋に入れて使用。

よもぎ

冷え性や風邪のひき始めに。生でも乾燥させてもOKです。

春にたくさん摘んで冷凍しておけば保存可能だそうです。すごいっ。

クマザサ

保温効果が高いので肩こりや腰痛に効くそうです。葉だけを使用します。

赤松の葉を細かく刻み、生で使用。血圧を下げる作用があります。

やなぎ

シダレヤナギの葉のついたまま小枝ごと陰干しにし、袋に入れて使用。効能は不明。

菖蒲

根から茎、葉まで全部使えます。よく洗って生のままお風呂へ。

疲労回復、冷え症、皮膚の病気などに効果があります。

どくだみ

香りは独特だけど、ニキビや吹き出物に効果が。乾燥させ煮だした湯をお風呂へ。

ヤツデ

葉を細かく切り、5日程陰干しし袋に入れて使用。神経痛やリウマチに効果があります。

ビワ

葉がアセモやかぶれ、皮膚のトラブルに効果を発揮。生でも乾燥させたものでも両方OKです。

花や実を利用する植物

レモン

一個を軽く切って(輪切りなど)袋につめて浮かべるか、そのまま浮かべます。皮から溶け出す成分が美肌効果があります。過敏症の人は気をつけてくださいね。

柚子

血行をよくし、ヒビ、アカギレ、腰痛、神経痛などに効果的です。生のまま半分に切って袋に入れて湯に浮かべます。

みかん

皮を日干しにして袋にいれ煮出し、袋も汁もお風呂に入れます。血液の循環がよくなります。

バラ

花を湯に浮かべます。いい香りがストレス発散になります。二日酔いなどにも効果があります。熱い湯だと変色するのでぬるま湯で。高価なのでアロマオイルの方がお勧めです。

花を浮かべて、葉も袋に入れて浮かべます。クロロフィルの抗菌作用が切り傷や擦り傷に効果を発揮します。

植物以外

★ 塩 ★

湯にひとつかみいれます。肌についた塩分が保温効果を高め冷え性によく効きます。

塩にアロマオイルを利用したものがバスソルトです。香りと塩の両方の効果が得られます。

★ 酒 ★

血液の循環がよくなる作用があります。

どちらもですが、浴槽をよく掃除して匂いが残らないように汚れ等にも気をつけてくださいね。

※植物は傷みやすいので、入れたままお湯を沸かさない。

※翌日まで同じお湯を残しておかない。必ず香りを楽しんだらお湯をほかしてくださいね。

                                                  

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